
不登校の息子が高校入試をすることになりました。
公立高校は出席日数、内申点の兼ね合いで当然ながら無理です。
第一志望は私学の専願入試。
第二志望で私学の併願入試が2高を受験することとなりました。
第一志望は息子が説明会の時に涙した高校です。
良くも悪くも自分をさらけ出したことで、
一歩前に進み出したのかなと、親としては少し安心した気持ちでした。
担任の先生からも、過去問や入試での出題傾向を教えてもらい、
息子なりに勉強をし始めました。
もちろん自宅での勉強になります。
問題をといてはゲームをして、
本を読んでは、問題を解いてという繰り返し。
それでも、放課後に中学校に解いた問題を担任の先生に届けたりしていました。
特に校内の実力テストは自宅で問題を解いて、
学校に持っていき採点をしてもらっていました。
そんな日が1ヶ月から2ヶ月続き、入試日になりました。
第一志望の高校が最初に始まります。
初日が筆記試験、二日目がグループ面接となります。
前日も担任の先生が来てくれて、
「体調は大丈夫か?」「もうジタバタしても仕方ないから、今日は早く寝ること。」
と、ある意味定番の声をかけてくれます。
私の息子だけでなく、みんなに声を掛け回ってくれてます。
息子も、「自信ないけど、問題は適当に数字書いて埋める、分からなかったら3を選ぶ。」
そんな話をしながら、当日を迎えました。
私たち親の不安は、「入試に行くかどうか」 です。
朝に起きてくるのかどうか。
電車に乗っても学校に入れるかどうか。
試験の途中、体調面、精神面で無事終えれるのだろうか。
その日は、いつもより息子の部屋の電気が消えるのが早かったので、
きっと大丈夫と心で繰り返し、朝を迎えました。
私は、先に朝食を食べます。
しばらくすると、子供は降りて来ました。
心の中で、私はガッツポーズをしました。
電車の時間を確認して、子供を最寄りの駅まで送りました。
ロータリーで子供を下ろし、
分からなかったら3番書いて、全部埋めて、頑張ってな、と。
ここからは、息子は一人で試験会場の高校まで向かいました。
改札近くには、担任の先生方が生徒の見送りにきてくれてたようです。
私学の入試日とあって、多くの高校の入試に向かう生徒に
最後の声がけと応援をしてくれました。
私の頃から、さらにはもっと前から続いているだろう古典的なことですが、
これから、おそらく初めての人生の選択を迫られる子供にとっては、
いつもの知った顔がいることで、一瞬でも落ち着きを取り戻せることでしょう。
担任の先生からは、ちゃんと電車の乗りました。と連絡があったようです。
やがて、試験が始まる時間になり、昼休憩になり、
終了の時間を迎えました。
学校からは、連絡はありません。
きっと、問題なく試験は受けれたのだと思いました。
最寄りに駅まで息子を迎えに行きました。
自宅までの車の中で、試験はどうだった? と聞きました。
息子は、「問題は全部埋めた。」
「分からないところもあったけど、知ってるところも問題に出てた」
どこか、息子は明るく話してくれてるようで、
自信がついたような印象でした。
夜に担任の先生からも電話があり、
息子が話してくれた内容と様子を伝えると、喜んでくださいました。
私たちは、これで「普通の」高校に行けると希望を感じた入試でした。